共通価値創造のためのマテリアリティ・マネジメントENGLISH

当グループは、昨年度特定した重要課題(マテリアリティ)に真摯に対応し、実務レベルから経営レベルに展開していくことを通じ、共通価値の創造力を強化しています。具体的には長期投資家の視点を実務に取り込むためにインターナル・エンゲージメントを実施するとともに、特に重要なESG課題については取締役会で取り上げ、大所高所の見地から議論しています。

共通価値創造に向けたステップ  マテリアリティの特定とインターナル・エンゲージメントの実施

STEP1 長期投資家視点でのマテリアリティの特定対象を抽出

長期的な視点で企業価値を追求するESG投資家の視点を重視。GRI、SASBなどの報告書ガイドラインをベースに、投資家に情報を提供する主要なESG調査会社が重視する銀行のマテリアリティ項目を洗い出し、世界の先進的な金融機関の事例、三井住友トラスト・ホールディングス(以下、当社)が従来認識してきたリスク、日本固有のESGリスクなどを考慮し、マテリアリティ特定対象として28項目を抽出。

STEP2 社内関係者、社外役員・有識者へのヒアリング

STEP1で特定した項目について、各項目が中長期的な当グループの企業価値にどの程度の影響を与えているか、ESGリスク対応PTと、当社と三井住友信託銀行の社外取締役、社外監査役全員(以下、社外役員)にポイント化を依頼。当グループがステークホルダーにどの程度の影響を与えているか、18名の社外有識者と社外役員にポイント化を依頼。これらを集計し、全ての項目についてポイントの平均値を算定。

STEP3 マテリアリティマップを作成し、経営レベルでESG課題を共有

STEP2で算定したポイントを「中長期的な当グループの企業価値に与える影響度」と「当グループが社会(ステークホルダー)に与える影響度」の関係性を示すマテリアリティマップ(散布図)上にプロット。「最もマテリアリティの高い領域」項目を最重要視すべきESG問題とし、経営会議で決議。取締役会に報告。

ディスカッション・ペーパーの作成 インターナル・エンゲージメントを実施 業務の改善、非財務情報開示のレベルアップ等に活用

STEP4 インターナル・エンゲージメントの実施

2016年度においては、高マテリアリティ項目の中から市場の注目度の高い下記の4テーマに絞り込み、関係部署へのエンゲージメントを実施しました。

テーマ1:コーポレート・ガバナンス

エンゲージメント実施部署:総務部
日本の企業統治改革を受け、取締役会の構成や役員報酬等のガバナンステーマについて、投資家の関心が非常に高まっていることを共有し、ガバナンス体制の強化に向け、情報をインプット。

テーマ2:人的資本の強化と企業価値向上

エンゲージメント実施部署:人事部
国内外で人的資本評価を投資判断に取り入れる動きが活発化してきており、人事政策と企業価値の関連性についての開示要請が高まっている現状を共有し、当グループにおける人的資本の強化と企業価値向上の関連性明確化に向けた議論を実施。

テーマ3:海外における贈収賄防止

エンゲージメント実施部署:コンプライアンス統括部
米国の海外腐敗行為防止法(FCPA)をはじめとして世界各国で海外贈賄防止規制が強化されていることから、投資家の関心が高まっている現状を共有し、当グループにおける贈収賄防止の取り組み内容について、再確認すべく議論を実施。

テーマ4:気候変動問題

エンゲージメント実施部署:ホールセール企画部
気候変動に関するパリ協定の締結を受け、国際金融当局、金融機関、機関投資家の間で急速に気候変動リスクに対する関心が高まっていることを共有し、当社の事業に与える影響などを議論。

インターナル・エンゲージメントとは

CSR部署が「擬似ESG投資家」となってマテリアリティの高い業務の担当部署と行う対話(エンゲージメント)を通じ、業務や情報開示の改善につなげること。

STEP5 長期的な企業価値向上に向けた取り組み

特定されたマテリアリティは、インターナル・エンゲージメントを通じた実務展開に活用するだけでなく、当グループのコーポレートガバナンス基本方針(第3条-4)に記載された「取締役会が取り組むべきサステナビリティをめぐる環境・社会的な課題」に対応するものと位置付ける。取締役会では、特にマテリアリティの高いテーマを中心に多面的な議論を行い、当グループが進むべき方針を決定。

(実施事項)
2016年度は気候変動問題などの喫緊のESG課題をテーマに議論

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